旭橋再開発、11階複合ビル建設 知と交通の拠点へ


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旭橋都市再開発のイメージ図で、点線内が那覇バスターミナル地区。県立図書館を核にした複合施設の建設を計画する。

 旭橋都市再開発(那覇市、福治嗣夫社長)は30日までに、那覇バスターミナル地区(那覇市泉崎)の開発計画案をまとめた。地下1階、地上11階の複合施設で、1階はバスターミナル機能を維持し、県立図書館の新築移転のほか、商業施設や企業が入居する業務施設の整備を想定する。

年内に事業に参画する民間事業者を公募し、年度内には県から事業計画認可を得るための手続きを進める。県立図書館を核に、「交通」や「知」などの拠点として、2018年春の開業を目指す。事業費は200億円前後となる見通し。
 旭橋都市再開発は同日、那覇市の県市町村自治会館で事業者向け説明会を開き、「計画は検討案で決定していない」とした上で、施設内の構成案や事業日程などを説明した。
 複合施設の延べ床面積は約7万平方メートル。地下はバスの駐機場を整備し、1階のバスターミナルは待合室などを設置する。2~3階は商業施設や観光、就労支援施設で、4~6階は県立図書館と立体駐車場で構成する。
 6階まではバスターミナル(約1万1500平方メートル)を土台にした構造で、7~11階は各階が約1700平方メートル規模で、企業の事務所や教育施設として活用する。2階にはモノレール旭橋駅や国道330号を挟んだ複合施設カフーナ旭橋などへの歩行者通路を接続し、駅周辺の利便性の向上を図る。
 事業日程は、年内に施設内の床を取得する事業参加者を公募し、選定後の14年1月ごろに事業計画を県に申請する。認可を受けた後、設計や事業者との協議、建設期間中のバス交通機能維持に向けた計画作成作業などを進める。15年度半ばまでに着工し、17年度中の完成を目指す。
 福治社長は「交通の結節点として重要性が高まる。沖縄の知の拠点としても機能の向上を図り、利用価値を高めたい」と話した。