オスプレイ訓練「半減」 米、2プラス2できょう表明へ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【米ワシントン=島袋良太本紙特派員】日米両政府は3日、外交・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)を東京で開く。ヘーゲル国防長官は会談後の共同会見で、普天間飛行場に配備した垂直離着陸輸送機MV22オスプレイについて、訓練時間の半分程度を県外で行うことを目指すと表明する方向で調整している。

沖縄の負担軽減策を示すことで、普天間飛行場の県内移設に対する沖縄の反対を和らげようとする狙いがあるとみられる。
 ヘーゲル氏が表明を予定するオスプレイの訓練移転は国外も対象とみられる。しかし現段階で具体案は確定しておらず、今後は受け入れ先について日本国内の調整も必要となる。移転先の反対も予想され、実現に不透明さも残っている。
 米議会の予算凍結で進展の見通しが立っていない在沖海兵隊のグアム移転については、開始時期を「2020年代前半」と明示することも検討している。
 グアム移転をめぐっては、両政府が09年に締結した協定を改定し、従来協定で定めた道路などのインフラや司令部庁舎・宿舎の整備だけでなく、自衛隊と米軍の共同訓練を想定し、グアムや周辺の島に新設する滑走路、ヘリパッドなどの整備にも日本の資金を拠出する内容とする。予算凍結解除に向け、協定改定で米議会の態度軟化を図る狙いもありそうだ。
 会談後の声明では、日米間の安全保障体制の一体化を目指す方針に沿い、自衛隊と米軍の施設・区域などに関する共同使用を推進すると明記する。個別の施設に関する具体的な協議は行わない見通し。
 また、日米防衛協力指針(ガイドライン)の再改定も主要議題とする。再改定を完了する目標時期は、14年末に設定する方向で協議する。