スポーツ祭東京 東門53キロ級V 成年男子重量挙げ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 第68回国民体育大会(スポーツ祭東京2013)第6日は3日、東京都で行われ、県勢は5競技に出場した。重量挙げは、成年男子53キロ級の東門勇将(豊見城中央病院)がスナッチ98キロ、ジャーク124キロのトータル222キロで2連覇を果たし、同69キロ級の糸数陽一(豊見城高―日大)はトータル301キロで準優勝した。

同62キロ級の大濱健一(名護市役所)は、スナッチは112キロで2位に入ったが、ジャークは棄権し失格となった。自転車はポイントレースの成年男子で内間康平(チームNIPPO)が6位、少年男子の新城雄大(八重山農林高)が8位、ケイリン少年男子で照屋将貴(北中城高)が7位に入った。ハンドボールの少年男子は初戦に勝利して8強入りを決め、成年男子も初戦を突破した。4日の県勢は陸上やバスケットなどに出場する。

◆東門別格 王者の貫禄/痛みこらえ日本新迫る
 成年男子53キロ級で一人、段違いの試技を見せたのは、2連覇の懸かった東門勇将(豊見城中央病院)。成功すれば日本新記録だったジャーク3本目の131キロこそ落としたが、昨年に続く優勝で王者の貫禄を見せつけた。
 実は国体九州ブロック後に左手首を痛めていたという。「団体で総合優勝するために、一度は辞退も考えた」が、周囲の応援もあり出場に踏み切った。
 しかし、試合の5日前まで、ほとんど本格的な練習はできなかった。本番も痛み止めを飲んでの出場だったが「何が何でも勝ちたかった」。スナッチは98キロで首位に躍り出ると、ジャークも1本目で124キロをクリアし、あっさりと優勝を決めた。
 惜しかったのは、ジャーク3本目。バーベルを胸の前まで持ち上げるクリーンは何とか成功させたが、最後の差しができずに落としてしまい、思わず苦笑いを浮かべた。
 あと一歩で記録更新を逃し「優勝に花を添えられなかった」と振り返る。それでも「沖縄にとっては良いスタートダッシュになった。最低限の仕事はできたかな」と話す東門は、心地よい疲労感に満ちた表情だった。(仲本文子)

(左から)東門勇将、糸数陽一、大濱健一=3日、東京都のくにたち市民総合体育館
成年男子53キロ級 ジャーク124キロを成功させる東門勇将=3日、東京都のくにたち市民総合体育館(仲本文子撮影)