「校歌ダンス」復活 石川高体育祭


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高校時代を懐かしみ軽やかに「校歌ダンス」を踊る卒業生ら=9月28日、うるま市の県立石川高校

 【うるま】県立石川高校で9月28日に行われた体育祭で「校歌ダンス」が40年ぶりに復活した。70代半ばになった卒業生が在校時に踊ったダンスを在校生にも伝えたいとの思いで練習を重ね、在校生の前で披露した。

卒業から半世紀余。かつての高校生は「伊波城頭にほのぼのと」で始まる校歌に乗せて軽やかに舞い、若き日の思い出に浸っていた。
 「校歌ダンス」を踊ったのは1958年に卒業した13期生25人を中心とした同窓生。高校近くにある前原区公民館で練習し、忘れ去られようとしていたダンスの振り付けを再現した。
 5期生の伊波秀雄さん(83)は「校歌ダンスが生まれたのは48年ごろ。60年前後までは続いていたようだ」と話す。その後は途切れ途切れになり、この40年は学校行事で踊ることはなかったという。
 復活に取り組んだ13期生の伊波博さん(75)は「同窓生の間で伝統復活を要望する声があった。踊っていると、あのころの気持ちを思い出す」と、さわやかな笑顔を浮かべた。8期生の嘉陽マサ子さん(79)も「踊るのは60年ぶり。楽しいですね」と話し、高校時代を懐かしんだ。
 「校歌ダンス」の存在を知らなかった在校生はグラウンドで踊る先輩たちを興味深げな表情で見詰めていた。1年の松田光君(15)は「校歌は校内放送で毎朝聞いているが、ダンスがあったことを初めて知った。自分たちも踊ってみたい」と話していた。