6ヵ月ぶり上方修正 日銀 県内8月景況


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 日本銀行那覇支店(松野知之支店長)は4日、県内金融経済概況(主要計数8月)を発表した。個人消費や観光が堅調なほか、建設も底堅く推移しているとして、県内景気判断を6カ月ぶりに上方修正した。「地域や規模によってばらつきはあるものの全体として拡大」とした前回から「全体として拡大している」と表現を強めた。県内景気は全体的に高い需要を維持し、引き続き拡大する可能性が高いと見通した。

 松野支店長は「幅広い業種で改善している。企業の景況感も日本で一番いい。雇用環境も改善している」と判断を引き上げた理由を説明した。
 【個人消費】百貨店、スーパー、コンビニの全店売上高は新規出店やイベント効果などで堅調な上、好天が全体を押し上げ前年同月比5・2%増加した。自動車の新車販売台数は前年を上回り、家電製品販売額はエアコンや冷蔵庫などの家電が伸長し10・8%上昇した。
 【観光】観光需要が増加したほか、増便効果で入域観光客数は国内、外国客ともに前年を上回り、主要ホテルの客室稼働率は10・7ポイント上昇し88・1%となった。
 【建設】公共工事保証請負額は5カ月ぶりに前年を下回った。主要建設会社受注額は42・8%下落したが、新設住宅着工戸数は28・8%増となった。