南風原高 15年廃止の体育コース シンクロで団結示す


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 【南風原】高校生活の最高の思い出に―。南風原高校(山田保校長)の学園祭が9月27、28の両日、同校で行われた。2015年に廃コースとなる体育コースの3年生21人がシンクロナイズドスイミング「ウオーターボーイズ&ガールズ」に挑戦し、息の合ったエネルギッシュな演技を披露、200人余の観客を沸かせた。

 同校の学園祭は3年ごとに開催。廃コースが決まっている体育コースの舞台発表はことし最後となることから同コースの3年4組が「有終の美」を飾ろうと、日ごろ取り組んでいる集団行動(マスゲーム)の一環として、シンクロ披露を企画した。夏休みから2カ月掛けて猛特訓、8月末には2泊3日の合宿なども行い、練習を積んできた。
 シンクロに取り組むのは初めてで、映画やドラマの「ウオーターボーイズ」などを観賞し、生徒たちが演技構成を考えたほか、選曲もすべて手掛けた。当初は全員が参加する機会が少なかったが、合宿を契機に、一致団結し、本番に向け取り組んできた。
 初日から生徒たちが猛特訓の成果を発揮、2日目には評判を聞きつけ、会場いっぱいに観客が詰め掛けた。生徒たちは15分間にわたって力いっぱい息の合った演技を展開、観客から盛んな拍手が送られた。
 級長の上原拓哉君は「ここまで大変だったが、達成感でいっぱい。高校生活のいい思い出になった」と笑顔。高橋紗彩さんも「楽しく演技できた。クラスの絆も深まった」と達成感をにじませた。
 担任の大城由美子教諭は「生徒たちだけで作り上げた。体育コースの2年生も裏方として協力し、いい刺激になった」と話す。屋良淳教頭は「心底楽しんでいるのが伝わり、観客も引き込まれた。とてもいい演技だった」とたたえた。先輩たちの演技に1年生の宮里愛美さんは「観客を楽しませてくれ、皆かっこよかった」と笑顔で話した。

難易度の高い「タワー」も見事に披露する体育コースの3年4組の生徒たち=9月27日、南風原高校プール
無事演技を終え、笑顔を見せる3年4組の生徒