八重山教科書 住民団体が文科省の是正要求に抗議文


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 【八重山】八重山地区の教科書採択をめぐり、文部科学省が竹富町教育委員会に対して是正要求を出す方針を固めていることを受け、「子どもと教科書を考える八重山地区住民の会」は4日、文科省に方針の撤回を求める抗議文を送った。同会は同日、石垣市議会で不信任決議を受けた市教育委員会の玉津博克教育長に対して、辞任を求める要請も行った。

 同会は3市町教委の教科書採択がそろわなかったため、教育委員全員による協議で教科書を採択したにもかかわらず、文科省が「協議が整っていない」と判断したことや、文科省が竹富町教委に対して育鵬社版の採択を迫っていることなどが、「3市町教委の新たな協議を阻害」していると主張。「是正要求は教育への不当な介入である」として、方針の撤回を求めた。文書は県選出国会議員を通じて文科省に届けた。
 また、玉津氏が「平和教育の弊害は戦争の嫌悪感から派生する思考停止」と述べ、その後も発言撤回に応じていないことに対し、「平和教育をゆがめるばかりか、学校現場との信頼関係を著しく損なうのは明白」と指摘し、玉津氏に対して辞任を求めた。