強い台風23号は5日午後9時現在、宮古島の東北東約80キロの海上にあり、時速15キロの速さで西北西へ進んでいる。同日午後、沖縄本島地方、宮古島地方、石垣島地方は暴風域に入り、激しい風雨にさらされた。本島北部地方は午後11時40分に暴風警報が解除された。
県内では風にあおられて転倒するなど5人が負傷し、午後10時現在、12市町村で46人が公共施設などに自主避難している。台風は宮古島地方に6日未明、石垣島地方には同日朝に最接近するとみられる。
本島地方が暴風域に入ったのは、昨年9月の台風17号以来、およそ1年ぶり。沖縄気象台によると、与那国島地方が6日朝ごろに暴風域に入るが、同日中には沖縄地方は暴風域から抜ける見込み。
沖縄電力によると、午後10時現在、宮古島市の7500世帯など9市町村で1万600世帯が停電している。
交通機関にも影響が出ており、5日の航空路線では那覇空港など沖縄を発着する全346便が欠航。海の航路も先島の一部を除き、ほとんどが欠航となった。
下地島では5日午後6時10分に最大瞬間風速42・2メートルを観測した。本部町謝花では同日午後5時20分までの1時間に42・0ミリの激しい雨を観測した。
中心気圧は960ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40メートル、最大瞬間風速は55メートル。