東京国体で重量挙げ・屋良V 沖縄団体2連覇


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少年男子94キロ級 ジャーク2本目で160キロに成功する屋良一郎=6日、東京都のくにたち市民総合体育館(仲本文子撮影)

 【東京国体取材班】第68回国民体育大会(スポーツ祭東京2013)第9日が6日、第10日が7日に東京都などで行われた。重量挙げ少年男子94キロ級の屋良一郎(南部工高)はスナッチ130キロ、ジャーク160キロのトータル290キロで2連覇した。

同105キロ超級の知念光亮(豊見城高)は準優勝し、沖縄は2年連続14度目の総合優勝を達成した。カヌーの200メートル競技でカナディアンペア少年男子の大城就一・仲宗根脩真組(沖縄水産高)が44秒333で2連覇を果たし、同シングルは少年男子の大仲雅人(同)が3位に入った。陸上は少年女子共通やり投げの當間汐織(久米島高)が53メートル14の県新記録で3位に入った。成年男子400メートルの木村淳(中部商高―中央大)も3位入賞を果たした。レスリングは屋比久翔平(浦添工―日体大)が準優勝、新垣忠勝(浦添工高)が3位だった。ボクシング成年男子フライ級の東江勇太(首里東高―平成国際大)が3位、ライトウエルター級の金城大明(那覇高―東洋大)は8日の決勝に駒を進めた。

◆“怪物”新たな歴史/屋良重量挙げ連覇
 高校重量挙げ界の“怪物”が、また一つ歴史を刻んだ。屋良一郎(南部工高)が、少年男子94キロ級で圧倒的な存在感を見せ2連覇を果たした。
 スナッチ、ジャークともに他の選手全員が試技を終えてからの登場だった。スナッチは1本目121キロでトップに躍り出た。2本目で130キロを落とす「誤算」はあったが、3本目でこの重量に成功した。
 ジャークでも1本目の148キロをクリアして1位となり、終わってみればトータルで2位に30キロの大差をつけて優勝した。
 それでも、スナッチとジャークの1本ずつを落とし「悔しい」とつぶやいた。特にスナッチは、2本目を成功させていれば日本高校新記録となる139キロに挑戦するつもりだった。
 今夏から階級を上げ、高校では全国大会2階級6冠という躍進を続ける。世界戦やジュニア大会を除き、ここ2年間は無敗を誇ってきた。
 自身でも「着実に強くなっている」と話す絶対王者が見据えるのは、高校生として記録が認定される九州大会と全日本ジュニア大会のいずれかでの記録達成だ。
 「集中して練習し、次こそは(日高新を)狙いたい」と、集大成を有終の美で飾るつもりだ。(仲本文子)