![](https://ryukyushimpo.jp/tachyon/legacy/uploads/img5254b0097698b.jpg)
玉城流煌扇(きらせん)会の新垣江里子、新垣麻里子両師範の第1回二人会「慈恩に舞う」が9月29日、国立劇場おきなわで開かれた。古典女踊や二才踊のほか、初めて二人で共作した「姉妹千鳥(をぅないちぢゅやー)」、又吉啓子家元が振り付けた「響(とぅゆ)む高離れ島(たかはなりじま)」「恋路(くいじ)」などを披露。姉妹の息の合った踊りを生かした演目が並んだ。
「姉妹―」(銘苅盛隆作詞・作曲)は、師匠らの「慈しみの恩」を受け止め、芸道を進み花を咲かせたいとの思いを込めた。白い清楚(せいそ)な衣装を着て、繊細に指を使いながらゆったりと踊る。手を取り合う振り付けが姉妹の結束を感じさせた。
そのほかのコンビ舞踊は、いずれも江里子が女役で麻里子が男役を務めた。「響む―」(島袋清助・銘苅作詞、銘苅作曲)は、島と人をたたえる歌。仲むつまじい漁村の男女を演じる。写実的な芝居風の振り付けが楽しい。「恋路」(銘苅作詞・選曲)も相思相愛の男女を描く。背中を合わせて見つめ合う所作などで、深い愛情を表した。
「金細工」は又吉家元もアンマー役で登場し、ちゃめっ気のあるしぐさで会場を沸かせた。橋や木戸のセットを設置し、演出も工夫していた。