3級技能士93人合格 沖縄工業高、県内実業高で最多


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
3級技能士の検定に合格した生徒ら=9日、那覇市の沖縄工業高校

 7月に行われた2013年度前期技能検定3級に県立沖縄工業高校から93人が合格し、3級技能士の免状を取得した。合格した分野は普通旋盤、電気系保全、機械系保全、フライス盤の4作業。県内の実業高校では過去最多の合格者数となる。

 技能検定は働く人々の持つ技能を国として証明する国家検定制度。資格は就職に有利に働くことから、沖縄工業高は普通旋盤、電気系保全、機械系保全の3作業への取り組みを強化している。11年は54人、12年は89人と年々合格者を増やし、今回は1年生60人、2年生16人、3年生17人が合格した。
 「機械系保全作業」の検定は潤滑油の粘度や用途、工具の名称や使用方法などを問う。松本参士郎君(1年)は「講習や自宅で勉強した。分からないところは日ごろから先生に聞くようにして、試験前までに仕上げた。本番は緊張せずに頑張ることができた」と喜んだ。
 「電気系保全作業」は課題に基づき配線盤で配線作業を行い、回路を完成させたり点検修復したりする。嘉手納匠助君(同)は「高校に入る前から自分で壊れたテレビを直したりしていた。ボタンを押すと光がつくという平和的支配が楽しい。合格してほっとした」と独特の表現でうれしそうに話した。
 「普通旋盤作業」は旋盤を使って課題の図面通りに鉄を加工し、2時間以内に2個の部品を製作する。島袋真次君(同)は「次は2級を目指したい。いつかギネス記録になるような、世界を支える部品を作りたい」と夢を語った。
 山城邦定校長は「02年には合格者が2人しかいなかったが、この10年でここまで増えた。生徒は素晴らしい成果を収めてくれた。さらに上を目指してほしい」と喜んだ。