食料支援映像、証言を展示 「ハワイ日系移民が見た戦争と沖縄」


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資料館職員の説明を受けながら展示を眺める関係者ら=10日、糸満市摩文仁の県平和祈念資料館

 県平和祈念資料館(上與那原美和子館長)の特別企画展「ハワイ日系移民が見た戦争と沖縄―ハワイウチナーンチュの沖縄へのウムイ」が10日、糸満市摩文仁の同資料館企画展示室で始まった。

12月11日まで。入場無料。沖縄や全国各地のハワイ移民が戦前から戦後にかけ、沖縄とどう関わってきたかを示す資料など189点を展示している。
 企画展では新たに見つかった資料として、ハワイの県系人らが戦後の沖縄に食料支援として贈ったヤギの動画映像を紹介。またハワイに移民して米軍に徴兵され、通訳兵として沖縄戦に参加した比嘉武二郎さんと儀間真栄さんらの証言記録やインタビュー映像なども展示している。比嘉さんと儀間さんは11月30日にハワイから来県し、資料館で講演する。
 開会式で上與那原館長は「戦争で米軍兵として祖国と戦うことになったり、戦後、故郷沖縄に支援をしたりしてくれたウチナーンチュの姿を通し、国境を超えた人間の尊厳、平和への思いを感じてほしい」とあいさつした。