キングス雪辱 東京に95―72 bjリーグ第4戦


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キングス―東京 第3クオーター、豪快にダンクシュートを決めるアンソニー・マクヘンリー=13日、沖縄市体育館(渡慶次哲三撮影)

 プロバスケットボールbjリーグの琉球ゴールデンキングスは13日、沖縄市体育館で東京サンレーヴスと今季第4戦を行い、95―72で今季ホーム初勝利を飾った。キングスはアンソニー・マクヘンリーやスクーティー・ランダルを中心とした攻撃で波に乗り、ゴール下ではキブエ・トリムが存在感を示した。

岸本隆一や小菅直人は外からのシュートでチームを勢いづけ、51―35とリードして前半を終えた。後半の立ち上がりはパスやシュートのミスから流れを悪くし、東京に差を縮められる場面もあった。それでも狩俣昌也が巧みなボール回しでゲームを安定させて流れを呼び戻した。キングスの次戦は19、20の両日に滋賀県の野洲市総合体育館で滋賀レイクスターズと2連戦を行う。

琉球ゴールデンキングス(3勝1敗)
95―72(24―14,27―21,26―16,18―21)
東京サンレーヴス(1勝1敗)

 【評】キングスが内外をうまく攻め分けて東京を圧倒した。マクヘンリーやトリムなどビッグマンがゴール下で力を発揮し、岸本や小菅などのシューターが要所で得点した。守備では山城や山内が粘った。第1戦で不調だったリバウンドも復調し、攻撃が単発で終わらないことも大きかった。一方で簡単なミスが目立ち、相手に流れが傾く場面もあった。
(平安太一)

◆自分から仕掛けていた
 伊佐勉HC(キングス)の話 昨日と違って選手全員にゲームプランを遂行しようという気持ちがあって、いい結果が出せた。メンバーチェンジもうまくいった。選手は後手に回らずにオフェンス、ディフェンスともに自分から仕掛けていた。

◆若いチームにいい経験
 青木幹典HC(東京)の話 ホームで連敗できないというキングスの気迫が(東京に)打ち勝った。うちは若いチームなので、昨日の試合の勝利から始まり、今日の強いキングスと試合ができたことはいい経験になった。この経験を生かしてシーズンを戦う。

◆マック大車輪/大黒柱“らしく”躍動
 アンソニー・マクヘンリーが奮起した。わずか2得点に終わった第1戦から一転。26得点と力を発揮し、12リバウンドを拾う大車輪の活躍だった。チームは23点差をつける大勝で、「今日はいい勝利ができた」と満足げだ。
 マクヘンリー自身が「理由が分からない」と頭を抱えるほど、前日はらしさが出せなかった。だからこそ、「今日はやるぞと思った」。第1クオーター(Q)の立ち上がりからボールに絡み、スチールからの速攻でダンクシュートをたたき込んだ。第3Qには外からリングを射抜き、高い能力を見せつけた。
 マクヘンリーのエネルギーに触発されるように、各選手もプレーに熱を込めた。金城茂之がドライブで相手ゴールを脅かせば、山城吉超は体を張ったディフェンスで東京の攻撃を止めた。キブエ・トリムは「自分の役割」と自覚しているリバウンドで仕事を果たし、狩俣昌也は「いろんな選手にボールを触らせよう」と巧みなパスで仲間を引き立てた。マクヘンリーは「チームでいい努力ができていた」と振り返る。
 ターンオーバーを繰り返す嫌な時間もあったが、しっかり我慢して流れを呼び戻した。「これから全ての試合でアグレッシブにプレーする」とマクヘンリー。新生キングスでも大黒柱としてチームを引っ張る考えだ。(平安太一)