弓道・興南男女制す 県高校新人体育大会


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 県高校新人体育大会は13日、弓道と空手道を行った。弓道団体は男女とも興南が制し、男子は5年ぶり9度目、女子は12年ぶり4度目の頂点に立った。

個人男子は興南の野口康太が2冠を達成し、同女子は川満綾佳(小禄)が初の栄冠をつかんだ。空手道は組手の団体を行い、男子は前原が優勝し、女子は浦添が制した。

◆野口が流れ引き寄せる/男子興南
 5年ぶりの栄冠をつかんだ男子興南は、大前(1番手)の野口康太と、中(3番手)の仲村伸一が4射3中で勝利を引き寄せた。
 野口はこの日、40度の熱を押しての出場だった。最近は調子を崩していたというが「先輩や仲間が励ましてくれた」。普段よりも力が弱っている自分の状態を冷静に把握し、肘を後ろに固定することに気を付けると、個人でも優勝する好調ぶりで団体と合わせて2冠を達成した。
 野口が2射目を的中させて波に乗ると、呼応するように仲村も調子を上げた。「決勝はすごく緊張した」と振り返るが、落ち着いた動作で流れをつかんだ。
 体調不良での快挙に、野口は「逆に良い感じに力が抜けたのかな」と笑顔で振り返る。一方で、ポイントゲッターとして活躍した仲村は「1射目を外してしまった」と、納得はしていない様子。「普段は全中できるけど、大会になるとできなくなる」と、反省を口にした。
 それでも、1位で九州出場をもぎ取った。野口は「気を緩めずに、九州でも2冠を取りたい」と話し、仲村は「もっと精神的に強くなる」と、大舞台を見据え気を引き締めた。(仲本文子)

男子団体決勝 優勝した興南の(左から)野口康太、塩川将史、仲村伸一、友利寛司、坂田拓海=13日、奥武山弓道場(仲本文子撮影)
女子団体決勝 圧勝した興南の(左から)内山ひなの、大城華菜、山城由生奈、當眞捺子、伊敷綾華