満月マラソン 奥尻でも 町職員ら伊平屋視察


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伊平屋ムーンライトマラソンの視察に訪れた奥尻町役場の関係者ら=19日、伊平屋村

 【伊平屋】伊平屋村で開催されるムーンライトマラソンを北海道奥尻島でも開催しようと、奥尻町役場の職員らが19日の第19回伊平屋ムーンライトを視察した。

奥尻町は2014年6月の開催を目指しており、伊平屋村の20回目と併せた記念大会に向けて意気込んでいる。
 奥尻町は1993年7月12日の北海道南西沖地震によって多数の死傷者を出した。その後、着実に復興を遂げたが、さらなる町おこしのために、スポーツイベントを模索していた。さまざまな可能性を探していたところ、月夜に開催される伊平屋のムーンライトマラソンに行き着いたという。
 奥尻町は今年から積極的に伊平屋村と調整を続け、今回の視察に至った。奥尻町役場や奥尻町観光協会、奥尻町商工会の関係者ら11人が来島した。大会会場では町原産の「奥尻ワイン」の試飲会を実施し、特産品を広くPRするなど、参加者との交流も深めた。
 走者の視点を体験しようと同役場の宮崎修一郎さん(41)と加藤祐太さん(20)がハーフマラソンに挑戦し、完走を果たした。2人は「沈む夕日と満月が最高だった。住民が大会を支える環境も素晴らしい。奥尻は満月といさり火の両方を楽しめるかもしれない」と期待を膨らませていた。
 奥尻町の田中敦詞副町長は「伊平屋ムーンライトマラソンは村長のリーダーシップと住民の一致団結が作り出したイベントだ。伊平屋から学び、奥尻に可能な開催方法を検討していく」と意気込んだ。