県勢、初戦突破へ 九州高校野球きょう開幕


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 来春の選抜大会出場の重要な選考資料となる第133回九州地区高校野球大会は26日、沖縄セルラースタジアム那覇で開会式を行い、開幕する。大会には18校が参加。第1日は1回戦2試合と2回戦3試合があり、県3位の八重山商工が指宿商(鹿児島2位)と、同4位の宜野座が日章学園(宮崎2位)と、いずれも1回戦突破を懸けて戦う。

八商工と指宿商はともに少ない人数で、投手を軸にした粘りが特徴。八商工は小技を絡めながら少ない好機をものにしたい。宜野座と対する日章学園は1年生エース徳永と、井之上の右の二枚看板。どちらが先取点を取って波に乗れるか。県1位の美里工と同2位の沖縄尚学は27日に初戦の2回戦を迎える。美里工は今夏の甲子園出場組が残る大分商(大分2位)と対戦。相手左腕・笠谷の攻略が勝利の鍵を握る。沖尚は日南学園(宮崎1位)と顔を合わせる。爆発力のある相手打線を抑え、つなぐ野球で確実に得点したい。大会は29日の休養日を挟んで31日まで行われる。決勝は31日正午から沖縄セルラースタジアム那覇であり、優勝校は明治神宮大会(11月16日開幕・神宮球場)に出場する。

◆八商工/ワンチャンスものに
 八重山商工は25日、読谷村の屋内練習場で最終調整を行った。県大会が終わってから、バントやエンドランの基本を再確認してきたという。
 初戦で対する指宿商は部員15人、県大会はエースが1人で投げ抜いており、特徴がよく似ている。八商工のエース馬場寿希矢は「接戦に持ち込めばうちが強い。1点勝負になると思うのでゼロに抑えたい」と気合十分。
 出塁率の高い1番打者、真玉橋樹は「ボールをきちんと見極めて積極的にいく。つないでワンチャンスをものにしたい」と力を込めた。
(大城周子)

粘って勝ちたい
 指宿商・内村文彦監督 八重山商工は失点が少なく、粘り強いチームという印象がある。うちも粘りを持ち味としたチームだが、打線が弱い。少ないチャンスをどれだけ生かせるかがポイントとなる。接戦になると思うので、終盤で粘って勝ちたい。

◆宜野座/先取点取って逃げる
 宜野座は25日、北谷公園野球場での公式練習に臨み、ノックで守備の連係を確認した。ナインは内野ゴロの処理や、外野への飛球処理など、はつらつとした動きで取り組んだ。
 1回戦の相手、日章学園とは昨年練習試合をしたこともあり、「苦手意識はない」と東亮監督。理想の展開を「(エースの)伊保拓海が普段通りしっかり投げ、先取点を取って逃げる」と語る。県大会は準決勝、3位決定戦で打線が沈黙した。當眞圭介主将は「課題は打撃。序盤で点を取って自分たちの展開に持ち込みたい」と意気込んだ。

2、3点の試合に
 日章学園・畑尾大輔監督 宜野座は身体能力が高く、何をしてくるか分からないという印象。バッテリーはのせたくない。うちはキーマンという選手はいないが、みんなでしっかりカバーし合って先に点を取り、できれば2、3点の試合に持っていきたい。

<きょうの試合>
【セルスタ】10時
▽1回戦
八商工―指宿商(鹿児島)
▽2回戦
波佐見(長崎)―杵築(大分)
神村学園(鹿児島)―西日本短大付(福岡)
【北谷】11時半
▽1回戦
宜野座―日章学園(宮崎)
▽2回戦
鎮西(熊本)―九州国際大付(福岡)

素振りを行う八商工ナイン=25日、那覇市内
守備練習で汗を流す宜野座ナイン=25日、北谷公園野球場