沖尚、浦商が友情応援 九州高校野球、八商工―指宿商戦


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声を合わせて応援する指宿商と沖尚の生徒ら=26日、沖縄セルラースタジアム那覇

 高校野球の秋季九州大会1回戦で対戦した八重山商工と指宿(いぶすき)商業(鹿児島)はそれぞれ12人と15人という、ともに少ない部員で九州切符をつかんだ。26日、球場には両校の「友情応援」のために、沖縄尚学と浦添商の生徒たちが駆け付け、全力プレーの選手たちを励ました。

 指宿市には薩摩軍が琉球に侵攻する際の出発地となった山川港があり、2009年から「沖縄・鹿児島文化交流祭」が行われている。一昨年、沖尚の地域研究部の生徒が同市で伝統芸能を披露した縁があり、今回の友情応援が実現。この日は同部や吹奏楽部、希望した1年生の計約70人が参加し、半数に分かれて2校の応援をした。
 指宿商業のスタンドでは、同校の3年生野球部員や同じ鹿児島代表の神村学園野球部員、沖尚の生徒が一緒に声を張り上げた。沖尚地域研究部の宮城和希さん=2年=は「頑張っている選手を同じ高校生として応援したい」といい、指宿商業の印南俊太君=3年=は「応援を手伝ってもらい心強い」と笑顔で話した。
 一方の八重山商工スタンドには、浦添商の野球部員が陣取り、音楽部の演奏に合わせて威勢のいい応援を繰り広げた。浦添商主将の新里龍平君=2年=は「九州という舞台でプレーできるのはうらやましい。沖縄代表として一戦一戦頑張ってほしい」とエールを送った。(大城周子)