キングス、盤石連勝 bjリーグ第8戦


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キングス―福岡 第4クオーター、ジャンプシュートで得点を狙う岸本隆一=27日、沖縄市体育館(諸見里真利撮影)

 プロバスケットボールbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区3位=5勝2敗)は27日、沖縄市体育館でライジング福岡(同地区6位=3勝4敗)と今季第8戦を行い、74―64で勝利した。

第1クオーター(Q)は両チームの激しいディフェンスがぶつかり合う白熱した展開となった。第2Qに入ると巧みなパス回しからチャンスを作ったキングスが得点を重ね、41―27とリードして前半を終えた。第3Qに入ると勢いを増した福岡に押し込まれる場面もあったが、アンソニー・マクヘンリーや岸本隆一が着実に加点して逃げ切った。キングスの次戦は11月2、3日、那覇市民体育館に京都ハンナリーズを迎えて行われる。

琉球ゴールデンキングス(6勝2敗)
74―64(14―10,27―17,19―23,14―14)
ライジング福岡(3勝5敗)

 【評】キングスが前半に奪ったリードを守りきった。第1Qはハードなディフェンスに加えて金城や小菅、岸本ら日本人ガードが粘りを見せた。第2Qはトリムやマクヘンリーなどビッグマンの得点で勢いに乗り、福岡を引き離した。後半は運動量が落ち始めたキングスに対して福岡が猛攻を仕掛けた。しかしキングスはしっかりと我慢して福岡に流れを渡さなかった。(平安太一)

◆最初から攻撃的に
 伊佐勉HC(キングス)の話 相手のやることは分かっていたので、最初からアグレッシブに行こうと思った。昨日は後半に追い詰められたので、ハーフタイムに「同じゲームをやるかはエナジー次第だ」と伝えた。選手はそれをコートで表現してくれた。京都戦でもエナジーを出してホームコートを守りたい。

◆岸本らガードに勢い
 福岡との第2戦は立ち上がりから激戦となった。キングスが力強いディフェンスでプレッシャーを与えれば、福岡は巧みなパス回しでシュートチャンスを作り出す。両者の意地と意地がぶつかり合う好ゲームでキングスを勢いづけたのは、日本人ガードだった。
 第1Q、金城茂之がアウトサイドからリングを射抜いて先制点を取れば、岸本隆一も負けじと3点シュートを決めて会場を盛り上げた。金城は貪欲にボールに食らいつき、ゴール下にも果敢に切り込んだ。第2Qの終了間際には狩俣昌也の3点シュートで福岡を引き離した。パスでも仲間をもり立てた岸本は「前半からエネルギッシュに(プレーを)やった」と口元を緩める。
 しかし後半は鈍い出足となった。第3Qの立ち上がりは連続で失点して、ターンオーバーとシュートミスが続いた。後半に失速した第1戦と同様の展開を予想させたが、アンソニー・マクヘンリーや小菅直人が内外から着実に得点して福岡の勢いを止めた。ジェフ・ニュートンもリバウンドやディフェンスに絡んでゲームを落ち着かせた。
 次戦は昨季のプレーオフ準決勝で敗れた京都をホームに迎える。岸本は「絶対に勝ちたい試合だ。(昨季の)苦い思い出を勝利で克服したい」と引き締まった表情で話した。(平安太一)