埋め立て1414億円 那覇空港滑走路増設


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那覇空港滑走路増設の工程

 県と那覇港管理組合は29日、那覇空港の滑走路増設事業に向けて沖縄総合事務局が提出した埋め立て申請書を公開する告示・縦覧を開始した。期間は11月18日まで。

申請に添付した資金計画書によると、埋め立て工事費は6年で計1414億5千万円。ピーク時は年間458億円が必要で、財源確保が課題となりそうだ。
 第2滑走路は来年1月にも着工し、2019年末に完成の予定。工期は実質5年10カ月。資金計画には初年度の188億円を皮切りに、毎年度の予算必要額を示しており、工事がピークを迎える4年目は458億円、5年目は344億円が必要となる。
 県は沖縄振興予算と別枠の財源確保を求めてきたが、総合事務局によると財源は決まっておらず、毎年の予算要求で調整する。
 埋め立てに必要な土砂などの総量は約991万立方メートルで、内訳は海砂378万8千立方メートル、岩ズリ(埋め立て材料の廃石)431万2千立方メートル、公共残土120万立方メートルなどを使用。全て県内やその周辺海域から採取する。4年目に最も多い478万2千立方メートルの土砂を使用する。
 申請書は県庁2階の行政情報センターほか県南部土木事務所、那覇港管理組合、那覇市役所、豊見城市役所で公開する。県海岸防災課のホームページでも閲覧できる。期間中に利害関係者の意見書を海岸防災課、南部土木事務所、管理組合で受け付ける。