県高校駅伝、コザ(男子)、北山(女子)V 来月 都大路へ


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 駅伝の男子第61回・女子第31回県高校大会は1日、今帰仁村総合運動公園を発着する男子7区間42.195キロ、女子5区間21.0975キロで行った。女子は北山が2区でトップに出てリードを保ち、1時間20分16秒で2連覇した。

2位に宮古、3位にコザが入った。男子はコザが2時間19分9秒で2年ぶり5度目の頂点に立ち、2位が沖縄工、3位が知念だった。男女優勝チームが全国大会(12月22日、京都)へ、上位3位までのチームが九州大会(11月16日、鹿児島)に派遣される。

◆2区で抜け出し連覇/女子・北山
 「一人はみんなのために、みんなは一人のために」―。仲間からのエールが書かれた右腕でVサインをつくった比嘉優乃は、はじけるような笑顔でゴールテープを切った。
 序盤から北山が力の差を見せつけた。1区の長山夢芽ら3人が中間を過ぎた辺りでトップ集団を形成し、ほぼ同着で2区につないだ。
 2区は出だしこそ那覇との一騎打ちとなったが、仲井真エンドリアみどりは落ち着いていた。「とにかく焦らず、いつも通りの走りをしよう」。緩やかな上り坂でリズム良くステップを刻むと、徐々に相手のペースが落ち始め、トップに躍り出た。
 そこからは北山の独り旅だった。3区・嶋袋由惟が軽快に走れば、4区の宮城亜美も強く吹き付ける向かい風の中、懸命に足を動かした。
 比嘉は唯一の3年生として、責任の大きいアンカーを自ら志願した。初優勝した昨年から、部員同士がペンで腕にメッセージを書くことを恒例とし、それが県大会最後の舞台で背中を押した。
 次の全国が集大成となる比嘉。「もっとタイムを上げられるようにしたい」と、最後の大舞台に向けて気持ちを引き締めた。
(仲本文子)

◆雪辱誓い 圧巻の走り/男子・コザ
 昨年は北山に敗れ、連勝を止められたコザ。雪辱を果たそうと挑んだ今回は、7人のうち4人が各区間で1位になるなど、圧倒的な走りで2年ぶりの頂点に返り咲いた。
 1区のエース宮平健太郎は、昨年メンバー入りしていただけに「絶対に勝ちたかった」。終盤まで北山や那覇西と競り合ったが、ラスト500メートルからスパートをかけ、首位でたすきをつないだ。
 勝負を決めたのは、2区の與那嶺流夏だった。那覇西に、一時は追い付かれる場面もあった。しかし「もう少し早い段階で追い付かれると思っていたから、逆に楽に走れた」と残り1・5キロから一気に速度を上げ、相手を置き去りにした。
 その後も独走態勢を貫いたコザは、3区の1年生エース神里裕司、4区の城間大知主将らが後続との距離をぐんぐん広げ、終わってみれば2位に4分以上もの差をつけた。
 與那嶺は「スタミナに自信がない分、一番短い距離で自分らしく走れた」と、胸を張る。城間主将は「この1年間、優勝することだけを考えて頑張ってきた。流れを崩さずチームで勝てた」と笑顔で喜びを語った。
(仲本文子)

笑顔でゴールテープを切る北山のアンカー比嘉優乃=1日、今帰仁村総合運動公園(花城太撮影)
トップでたすきを渡すコザの2区・與那嶺流夏と、3区の神里裕司(花城太撮影)