「平和創造は行動から」 沖縄戦体験者らがシンポ


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平和や沖縄の基地問題について意見を述べるシンポジウムの登壇者ら=2日、那覇市古島の教育福祉会館

 沖縄戦体験者の思いを次世代に継承することなどを目的に、命どぅ宝シンポジウム(命どぅ宝を継承する会主催)が2日、那覇市古島の教育福祉会館で開かれた。白梅同総会の中山きく会長や沖国大2年生の具志堅秀明さんらが登壇し、武力によらない平和を築くことの大切さなどを訴えた。

 具志堅さんは「反戦イラク帰還兵の会」の話を聞いたり、国際交流会で米兵と交流したりした経験に触れた。「イラク戦争に行った米兵は戦争の愚かさに気付き、世界で発信していた。交流会で『基地には反対だが反米国人ではない』と話すと、米兵が『オスプレイ配備は申し訳ない』と答えた。米兵とも直接交流することで平和をつくりたい思う」と語った。
 中山会長は軍国教育を受け、国のために命をささげるのは当然と思っていた戦前を振り返り「武力で平和をつくる考えは駄目だ。私は平和の県民運動には全て関わってきた。行動することが大切だ」と強調した。
 遺骨収集ボランティア団体ガマフヤーの具志堅隆松代表は「戦没者の遺骨と遺族のDNA鑑定は、国の責任で行う必要がある」と訴えた。
 このほか、石川・宮森630賛助会員の小橋川共行さんや、はがきを知事に送り基地反対を呼び掛けている宮島玲子さん、一中学徒隊資料室で説明員を務める大田光さんらが登壇した。