キングス2位浮上、京都に勝利 bjリーグ第9戦


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キングス―京都 第3クオーター。泥臭くボールに食らいつき、スチールを決める狩俣昌也=2日、那覇市民体育館(金良孝矢撮影)

 プロバスケットボールbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区3位=6勝2敗)は2日、那覇市民体育館で京都ハンナリーズ(同地区2位=5勝1敗)と今季第9戦を行い、93―86で勝利した。キングスは3連勝を飾り、2位に浮上した。

第1クオーター(Q)はキングスが攻守で圧倒し、金城茂之の連続3点シュートや岸本隆一のドライブシュートで京都を大きく引き離した。しかし第2Qに入ると京都の猛攻を受け、40―40と同点に追い付かれて前半を終えた。第3Qは一進一退の攻防になったが、キングスはスクーティー・ランダルが奮起して徐々に点差を広げた。ランダルは最後までチームを勢いづけた。京都との第2戦は3日午後2時から同体育館で行われる。

琉球ゴールデンキングス(7勝2敗)
 93―86(33―14,7―26,27―20,26―26)
京都ハンナリーズ(5勝2敗)

 【評】キングスが粘る京都を振り切った。第1Qは金城や岸本の活躍で19点差をつけたが、第2Qには京都の勢いに押されて、わずか7点しか取れなかった。同点で迎えた後半はクロスゲームになったが、キングスは狩俣が相手の攻撃をうまく止め、ランダルが確実に得点して引き離した。
 京都は勢いに乗りたい場面でファウルが重なったことが痛かった。
(平安太一)

◆第2Q攻守に悪循環
 伊佐勉HC(キングス)の話 ゲームプランの20%ぐらいしかできなかった。それでも勝てたのはいいことだが、明日は修正しなければいけない。第2Qは一つのミスから崩れて、オフェンス・ディフェンスともに悪循環に陥った。波にのまれた場面でも、うまくかじ取りをしたい。

◆すごくタフなゲーム
 浜口炎HC(京都)の話 すごくタフなゲームだった。(キングスは審判3人を加えた)8人対(京都の)5人では勝てない。

◆昨季の雪辱 思い一つ
 絶対に負けられない相手だった。昨季プレーオフ(PO)のファイナル進出を阻まれた京都を迎えてのホーム戦。昨季の悔しさを味わった金城茂之が「借りを返すことだけに集中した」と語れば、新加入の狩俣昌也は「県民として悔しさは同じ。やってやろうと思った」。雪辱を誓うチームの気持ちは一つだった。
 立ち上がりからコートに気迫がみなぎった。金城は2連続でアウトサイドシュートを決めてチームの起爆剤となり、岸本隆一も3点シュートで続いた。しかし第2Q。京都は元NBAのエドウィン・ユービレスが連続で得点。キングスは開始から5分以上も無得点に抑えられた。マクヘンリーのファウル数が増えてベンチに下がるトラブルもあり、2Qの終了間際で試合を振り出しに戻された。
 第3Qは激しい攻防戦となった。キングスが得点を決めれば京都も食らいつく。そんな中で狩俣とスクーティー・ランダルが存在感を示した。「ディフェンスでチームを活気づけたかった」という狩俣が泥臭くボールに食らいつき、ランダルは力強い突破で得点を重ねて勝利を引き寄せた。
 この日は伊佐勉HCの誕生日でもあり、金城は「まずは京都から1勝したかったし、(勝利という)最高のプレゼントが渡せた」と笑顔で試合を振り返った。(平安太一)