琉球キングス、西地区首位に bjリーグ第10戦


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キングス―京都 第4クオーター。ミドルシュートを放つスクーティー・ランダル=3日、那覇市民体育館(花城太撮影)

 プロバスケットボールbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区2位=7勝2敗)は3日、那覇市民体育館で京都ハンナリーズ(同地区3位=5勝2敗)と今季第10戦を行い、77―66で勝利、4連勝を飾って西地区の首位に躍り出た。

第1クオーター(Q)は両チームともに流れをつかめず、ロースコアの展開になった。第2Qに入っても互いに勢いに乗れなかったが、キングスはターンオーバーやファウルでペースを乱し、28―33とリードされて前半を終えた。それでもキングスは第3Qから徐々に勢いを増し、第4Qに入ると守備からリズムをつかんだ。試合終盤に小菅直人や岸本隆一、アンソニー・マクヘンリーの3点シュートで勝負を決めた。キングスの次戦は16、17の両日に宜野湾市立体育館に島根スサノオマジックを迎えてホーム2連戦を行う。

琉球ゴールデンキングス(8勝2敗)
77―66(16―17,12―16,21―18,28―15)
京都ハンナリーズ(5勝3敗)

 【評】キングスが第4Qにハードな守備からリズムをつかんで逆転勝ちした。第1Qは両チームとも勢いに乗れなかった。第2Qはキングスがターンオーバーやファウルで流れを悪くし、追いかける展開となった。第3Qもリードを許したが、第4Qの立ち上がりからキングスのディフェンスが強さを見せ、京都のミスを誘って連続得点を奪った。京都は試合終盤で細かいミスが重なってリードを守れなかった。得点源のユービレスが8点に抑えられたのも響いた。(平安太一)

◆想定内のゲーム
 伊佐勉HC(キングス)の話 昨日は前半にファウルが続いたので、今日は前半に我慢して後半に思い切りやるように指示した。それがうまくいった想定内のゲームプランだ。第3Qはアグレッシブにリングに向かうように伝え、第4Qはインサイドで選手が動きやすいように指示した。

◆話すことはない
 浜口炎HC(京都)の話 試合に関して特に話すことはない。試合前は選手にうちのバスケをやろうと伝えた。

◆4Qに底力 一気逆転
 第4クオーター(Q)、試合時間が残り5分を切ったころだった。3点シュートの体勢でファウルをもらった岸本隆一がフリースロー3本を沈めたのが、反撃ののろしとなった。京都がターンオーバーを重ねる一方で、キングスは岸本やアンソニー・マクヘンリーが外からリングを射抜いた。終わってみると11点差。序盤からリードを許したキングスが終盤に底力を見せて逆転した。
 第1Qは我慢の展開だった。ハードな守備で京都の攻撃を抑えても、攻撃はフィニッシュが決まらずに得点を伸ばせなかった。京都の勢いに押される時間もあったが、伊佐勉ヘッドコーチが5人を一気に交代して悪い流れを断ち切った。第2Qはターンオーバーが目立ち、第3Qに入っても状況は変わらずに京都にリードされた。
 しかし第4Qに入るとキングスが本領を発揮した。粘り強い守備から攻撃につなげ、スクーティー・ランダルがリングをこじ開けた。「攻撃の意識を見せてチームを勢いづけたかった」と語るランダルの狙い通り、チームは波に乗った。岸本のフリースローで試合をひっくり返すと、終盤に一気に畳み掛けた。
 「第4Qの勝負どころは点を取れという指示だった」と岸本。フリースローは「気持ちを楽にして打てた」と語る。次戦も強敵の島根が相手だが、「この勢いを切らさず次も勝ちにこだわりたい」と力を込めた。(平安太一)