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県高校新人大会は3日、県内各地で16競技が行われ、レスリング個人対抗戦の55キロ級は山田義起(浦添工)が全勝で優勝を飾り、50キロ級は福里光(南風原)が頂点に立った。
重量挙げは女子69キロ級の城間はるな(豊見城)がスナッチで70キロ、トータルで156キロをマークし、ともに大会記録を更新した。同63キロ級の福里悠(宮古)はジャークで92キロの大会新記録を樹立した。卓球ダブルスは男子が中村廉・比嘉秀充組(普天間)、女子は中村きらり・玉城このみ組(コザ)が制した。玉城は女子シングルスでも栄冠を手にした。男子シングルスは比嘉秀充(普天間)が頂点に立った。なぎなた個人は喜田真帆(沖尚)が延長戦を制して栄冠を手にし、同団体戦は沖縄尚学が優勝した。バドミントン団体戦の男子は南風原、女子はコザが頂点に立った。4日はバレーボールなど8競技が行われる。
◆福里(南風原)孤独な鍛錬結実/50キロ級V
南風原からただ一人出場した50キロ級の福里光。体重53キロと小粒ながらも、冷静な試合運びで初の栄冠をもぎ取った。
あと1勝すれば優勝が決まる最終戦は、第1ピリオド序盤から相手の背後に回り、タックルを決めて2ポイントを先制。さらには相手が投げ技を掛けようとした一瞬の隙を突く攻撃でポイントを重ねた。
タックルの勢いをうまく返されて投げられる場面もあったが、第2ピリオドも着実に加点し難なく優勝をもぎ取った。
1戦目も9―0でテクニカルフォール勝ちを決めていたが、今回出場した50キロ級の中では最も小柄な福里。それでも昨年は42キロ級として全国大会準優勝、アジア大会出場経験も持つなど、実力は十分。
3年の先輩が引退し部員が福里ただ一人になっても、淡々と日々の練習に励み、頂点に上り詰めた。「一人なのは少し寂しい時もある」。まだあどけない表情も残る新王者だが「全国の大舞台で表彰台に乗りたい」と、レスリングに対する情熱は誰にも負けない。全国新人に向けて「もっと体重とパワーを付けて、3位内を狙う」と、さらなる躍進を誓う。(仲本文子)