過剰な部活が学習に影響 県教育庁の小中生調査


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生活実態調査結果の主な特徴

 県教育庁は6日、県内の小学5年生と中学2年生、その保護者を対象にした「児童生徒の生活実態調査」の結果を発表した。部活動について中学生の76・2%が週6日以上参加し、小学生も休日に長時間費やしている実態が明らかになった。

識者らは「部活動が過剰だ」と学習時間への影響を指摘し、部活動に代わる放課後の居場所づくり、家庭学習や読書に目を向ける取り組みの必要性を提言している。
 県教育庁が保護者を含めた子どもの生活習慣を調査するのは初めて。同庁は課題を明らかにし、学力向上の施策に活用する。
 調査結果を分析した琉球大准教授の西本裕輝、笹澤吉明、玉城きみ子の3氏と諸見里明教育長は6日、県庁で会見した。
 調査で、最近1カ月の睡眠状態について「週1回以上十分な睡眠を得られないことがある」と答えた中学生は、40・9%に上った。朝食について小学生の87・3%、中学生の82・3%が「毎日食べる」と答えたが、食事内容は、それぞれ27・6%、30・1%が「主食だけ」と答えるなど、睡眠や食事の質に問題があった。
 就寝時間や朝食状況などの項目で子どもの回答と保護者の回答が異なり、子の実態と親の認識にずれが目立った。
 登校時の車での送迎率は小学生が26・2%、中学生は33・9%だった。西本氏は「ぎりぎりまで寝ていて遅刻しそうだから、親に送ってもらったり、出勤のついでに送ったりしている。県外ではほとんど見られない光景だ」と述べ、背景に生活習慣の乱れがあることを指摘した。
 笹澤氏は、学力の高い児童生徒は読書時間が長く、朝食を取る頻度が高いことを挙げた。また学習時間よりも読書時間の方が学力への影響が大きいと分析した。玉城氏は今後必要な施策として「部活動の他に子どもが夢中になれる『放課後子ども教室』を、学校だけでなく地域の公民館などにも広げたい。その中で学習支援の場や地域伝統芸能の継承の場を増やしたい」と地域全体での取り組みを求めた。
 調査は公立の小学5年生1万5955人とその保護者、中学2年生1万5767人とその保護者を対象に7月から9月にかけて実施した。各学校に調査票を配布、回収した。