10月のオスプレイ違反172回 昨年比20増


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 県が市町村と取り組む米軍垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの飛行実態に関する目視調査で10月の1カ月間、日米合同委員会の合意に違反する飛行が172回あり、2012年10月から20回増えたことが11日明らかになった。

8~9月の普天間飛行場への12機の追加配備を受け、宜野湾市周辺で飛行が増えている。
 合意違反は住宅密集地での飛行170回のほか、騒音防止協定で規制されている午後10時以降の飛行が前年同月より4回多い7回(うち5回は住宅地上空の飛行と重複)あった。宜野湾市では確認された135回全て住宅密集地上空で、前年比23回増えた。
 飛行回数合計は245回で前年10月の263回から18回減っており、合意違反飛行の割合は増加傾向を示している。飛行は14市町村で確認され、普天間飛行場を抱える宜野湾市に次いで多いのは宜野座村24回、浦添市18回、那覇市17回などとなった。一方でキャンプ・ハンセンや金武ブルー・ビーチ訓練場での旋回、伊江島コーラル滑走路での粉じん巻き上げなどが常態化。宜野座村では70デシベル超の騒音が観測されるなど、県内各地で訓練が激化している。
 調査について県の運天修基地対策課長は「県民は依然オスプレイに負担を感じている。11月まで継続し、結果を分析したい」と述べた。