教育

文科省、教科書に政府見解の記載要求 検定改定へ

 【東京】文部科学省は13日までに、現行の教科書検定の基準を見直し、歴史的事実や領土などについて政府の統一見解を記載することや、定まった見解のない歴史上の出来事などについては対立する見解をバランスよく記述することを新たに盛り込む方針を固めた。

下村博文文科相が同省の教科用図書検定調査審議会に諮ることを15日に記者発表する。改定されれば、沖縄戦時の「集団自決」(強制集団死)への日本軍の関与の有無をめぐって、軍の強制を示す記述を削除させたり、関与を否定する側の見解の記述を要求したりする可能性が高まる。
 早ければ2014年中に基準を改定し、15年度の教科書採択に反映される。
 また、同省は竹富町が中学公民教科書の採択をめぐって、八重山採択地区協議会が採択した保守色の強い育鵬社の教科書と異なる教科書を使用した事例を問題視。全国で同様の事例が発生しないよう、教科書無償措置法の改定を併せて行う方針。
 教科書検定制度をめぐっては、自民党教育再生実行本部の特別部会が6月に「多くの教科書は自虐史観に立つなど問題となる記述が存在する」と指摘。歴史問題を確定的に記述しないことなどを求めた中間まとめを安倍晋三首相に提出していた。
 自民党の中間まとめに従い、同省は(1)通説的な見解がない場合、特定の事柄や見解だけを強調せず、バランスよく記述する(2)政府の統一見解や確定判決がある場合、それらに基づいた記述を取り上げる-などの見直しを検討した結果、新たに盛り込む方針を固めた。
 同省は教科書検定基準の見直しについて「検討作業中で明らかにできない」としているが、改定されれば、沖縄戦の「集団自決」(強制集団死)のほか、南京事件や従軍慰安婦問題などに関する記述が影響を受けるとみられる。
 同省は06年の教科書検定で「集団自決」(強制集団死)に関する記述について「沖縄戦の実態について誤解する恐れがある」として修正を要求した。今後の検定基準の改定で、より厳格な対応を図る方針だ。









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