ノグチゲラ、元気に空へ 児童が保護、4カ月で回復


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大けがから回復し、放鳥されるノグチゲラ=18日、大宜味村立喜如嘉小学校

 【大宜味】大宜味村立喜如嘉小学校の窓ガラスにぶつかり、大けがをして児童に保護されたノグチゲラが4カ月かかって回復し、18日に同校から放鳥された。

子どもたちが見守る中、ノグチゲラは元気に羽ばたいて森に返った。環境省やんばる野生生物保護センターによると、長期治療したノグチゲラが自然に返るのは初めての例になる。
 ノグチゲラはことしの繁殖期(5、6月)に巣立った雌。7月1日朝、登校した稲福匠君(11)が見つけ、保護センターに連絡した。
 すぐにNPO法人どうぶつたちの病院沖縄(うるま市)に入院。勢いよくぶつかったため、最初は脳の障害でうまく飛べなかった。少しずつ回復し、9月から保護センターで自然の木に巣穴を掘るリハビリなどを続けた。
 稲福君は元気に飛ぶノグチゲラに安心し「もっと元気になって子どもを産んでほしい」と応援した。保護センターの山本以智人自然保護官は「すぐに行動してくれたので大事な命が助かった」と感謝した。