芸大の成果 発信 卒業生ら成果披露 横浜能楽堂公演


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 【横浜】横浜能楽堂・沖縄県立芸大提携公演「琉球舞踊 受け継がれる伝統―古典・雑踊・創作―」が9日、神奈川県の横浜能楽堂であった。地元の芸能を体系的に学ぶ沖縄県立芸大独特の教育や、卒業生が第一線で活躍している成果を広く伝えようと企画された。

卒業生と教員の16人が沖縄で育まれ、継承されてきた舞踊を繰り広げた。
 神奈川は鶴見や川崎に多くの沖縄出身者が住んでおり、横浜能楽堂は神奈川の地域文化という観点からも琉球芸能を重視している。
 公演は時代を追うように古典5題、雑踊4題を披露した。知花小百合による「女特牛節(ゐなぐくてぃぶし)」で幕開け。続いて、饒波園代、西村綾乃、金城真次、川満香多が古典打組踊「しよんだう(しゅんどう)」を披露した。そのほか比嘉いずみ、新垣悟、東江裕吉、佐辺良和が踊った。
 最後は、横浜能楽堂が委嘱した創作舞踊「蜻蛉(あーけーじゅー)」(嘉数道彦作・演出)が初披露された。森に迷い込んだ翁(おきな)が、獅子や鳥の精から絆の大切さを感じ取るというテーマ。森の精などを演じながら友情や親子愛を表現。最後は全員で踊り、曲想に卒業生の絆を重ねた。地謡は仲嶺伸吾、玉城和樹、横目大哉、池間北斗、宮城英夫、森田夏子、比嘉聰。