座礁貨物船からヨナグニウマ救助 11日ぶり


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座礁した貨物船から11日ぶりに救助されたヨナグニウマ=22日、与那国町内

 【与那国】与那国島沖の北東部で10日に座礁した貨物船から、1歳半のヨナグニウマが20日午後、無事救助された。11日間、飲まず食わずの状態で生きながらえたとみられる。貨物船は与那国島から那覇に向かう際に座礁し、現在も乗り上げたままだ。ヨナグニウマは売りに出されていて、貨物船のコンテナで輸送する途中だった。

 貨物コンテナ内は暗闇で異臭が充満していたとみられるが、気温が安定していたことや、大きな傾きや頻繁に続く揺れがなかったこと、出荷前の栄養状態が良かったことなど幸運が重なり、死を免れた。
 救助後、治療に当たった県農業共済組合の獣医師名嘉元俊二さんは「発見時、子馬は痩せていたものの、自らの足で立っていて一安心した。脱水症状の心配があり点滴治療を一度したが、その後は自力で寝起きし、食欲もあるようなので、経過観察をしている」と話した。
 よほど寂しかったのか、救助されたヨナグニウマは人が近づくとそばから離れようとしなかった。(東浜リエ通信員)

※注:東浜リエ通信員の「浜」は、「兵」がウカンムリに「眉」の目が「貝」
英文へ→Yonaguni horse rescued from stranded cargo ship after 11 days