知事に辺野古不承認求める 名護市議会、市長意見可決


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市長意見案について説明する稲嶺進名護市長=22日、名護市議会

 【名護】名護市議会は22日、臨時会を開き、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けて政府が県に申請した埋め立てに反対し、仲井真弘多知事に承認しないよう求める稲嶺進市長の意見を賛成14、反対9の賛成多数で原案通り可決した。公明2市議は退席した。

議会後、稲嶺市長は「議会の承認の上に提出するので大きな重みがある」と述べ、知事の不承認に強い期待を示した。
 市長意見は公有水面埋立法に基づく手続きで、県が市に提出を求めている。稲嶺市長は27日午後、県庁を訪れ、直接提出する予定で、今後は知事の埋め立て可否判断に焦点が移る。
 市議会では辺野古移設を容認する野党市議らが開会直後、意見案の審議は「重要案件」だとして会期延長を求め、審議が一時中断したが、与党側は意見案が市議に配布済みであることなどを理由に要求を拒んだ。
 提案理由説明で稲嶺市長は、政府・自民党が県外移設公約を掲げる県関係国会議員や自民県連に辺野古移設容認を迫っていることを挙げ「沖縄に対する構造的差別を自ら体現するようなもので到底看過できない。今まさに私たちは正念場に立たされている」と表明した。