那覇市議会(安慶田光男議長)は21、22の両日、市内4会場で議会報告会「市民と議員でゆんたくさびら!」を開催した。議会の概要や議会が関わった市の事業について各議員が報告。
意見交換会では「若狭に建設予定の龍柱についてどう捉えているのか」「待機児童問題は若い親にとって切実だ」など、市民から活発な意見が出た。4会場の参加者は計99人と想定より少なく、開催形式の改善など課題も残した。
報告会は市民に身近な議会を目指し、市民の意見を直接聞き、政策に生かすことが目的。市民からの意見聴取を主眼にした報告会は初めて。全議員40人が10人ずつに分かれて担当した。前半は議会の仕組みを説明。引き続き識名霊園の公営墓地化や待機児童対策特別事業など、議会が関わってきた8事業について報告した。
本庁(ほしぞら公民館)、小禄(鏡水ふれあい会館)、真和志(市民会館)、首里(首里支所)の各会場にはそれぞれ38人、25人、18人、18人が参加した。
本庁地区では、若狭に建設する観光シンボルの龍柱について「なぜ中国に発注してお金を渡すのか」との意見が出た。50代の女性は「議員の皆さんの誠実な対応が印象に残った」と感想を述べた。
小禄地区に参加した左官業の西平徳彰さん(62)は「小禄にも津波避難ビルを造るべきだ」と主張した。女性(82)は「いい内容なのに参加者が少ないのが残念だ。地域の自治会長と婦人会長は義務として参加させるべきだった」と話した。
首里地区に参加した御茶屋御殿復元期成会理事の高良正次さん(82)は「議員が住民の意見を聞くのはいいことだ。議員がどう取り上げるか見極める手だてになる」と述べた。石嶺坂道通り自治会の宮城孝夫会長(74)は「中核市になった議員の心意気を聞きに来た。とてもフェアで爽やかな議会だ」と評価した。
真和志地区の報告会で現市民会館の存続を求めた宮城誉さん(70)に対し、渡久地政作市議(自民新風会)は「真和志地域から文化施設がなくならないよう、より憩える場所に変えようとの動きもある」と説明した。宮城さんは「緊張したが、意見を言って勉強にもなった」と話した。浦添市から参加した新垣有太さん(30)=公務員=は「浦添市は議会改革が遅れているが、那覇市議会は進んでいて、やり方も良かった」と話した。
報告会終了後、議員からは「党派、会派を超えて協力して取り組めた」「参加者は少なかったが、無理に動員しても意味がない。大事なのは内容と今後の取り組みだ」などの意見が出た。
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