彩り豊か熟練技芸 沖縄伝統舞踊保持者公演


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 県指定無形文化財「沖縄伝統舞踊」保存会(高良和子会長)は11月30日、浦添市の国立劇場おきなわで沖縄伝統舞踊保持者公演を開催した。舞踊25人と地謡67人が息を合わせ、古典や雑踊の一人舞いを披露した。特に古典女踊で熟練の安定した技芸が印象に残った。

 宜保雅子の品の良い「女こてぃ節」で幕開け。宮城豊子は「下り口説」、金城清一は「護身の舞」をりりしく踊った。古謝弘子の「汀間当」は、しっとりした前半と軽快な後半でめりはりをつけた。山城洋子の「伊野波節」は抑えた所作の中に、時折激しい情念を噴出させた。
 昼の舞踊出演者と演目はこのほか、宮城能造「浜千鳥」、玉城靜江「天川」、比嘉涼子「作田」、金城千壽子「瓦屋」、金城道枝「前の浜」、花岡勝子「諸屯」、我那覇則子「加那ヨー」、玉城千枝「高平良萬歳」。
 夜の舞踊出演者は船越節子「瓦屋」、又吉世子「下り口説」、嘉数紀美子「天川」、比嘉美好「汀間当」、金城光子「伊野波節」、大城和子「稲まづん」、漢那七子「諸屯」、宮里敏子「加那ヨー」、安次富紀子「本花風」、高江洲清勝「まるまぼんさん」、島袋君子「柳」、海勢頭あける「取納奉行」。

※注:高良和子会長の「高」は旧漢字

りりしく「下り口説」を踊る宮城豊子
力強い「護身の舞」を踊る金城清一
「伊野波節」で女心を表す山城洋子=11月30日、国立劇場おきなわ