竹富教科書是正要求、県教委が質問書送付へ


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 県教育委員会(新垣和歌子委員長)は18日、県教育庁で12月定例会を開き、八重山教科書問題で文部科学省から竹富町教委への是正要求の指示を受けていることについて、是正要求に対する疑問点をまとめた質問書を文科省に送付することを決めた。

質問書の内容は1月定例会で決定する。
 文科省の教科書検定基準に合格した2教科書の一方を否定する正当性、教育現場に大きな問題が生じていない竹富町に是正を求める必要性などについて、定例会では委員から疑問の声が相次いだ。新垣委員長は「疑問点に対する文科省の考えを直接聞けていない。委員が納得した段階で結論を出したい」と話した。
 諸見里明県教育長は、11月に上野通子文科大臣政務官と面談した内容を委員に報告した。諸見里県教育長に上野政務官が明確な回答をせず、教科書無償措置法に沿って対応するよう再度求めたことに、石嶺伝一郎委員は「議論がかみ合ってない」と指摘し、宮城奈々委員は「教育的配慮が全く見られないのが残念だ」と話した。
 富川盛武委員は「法律論や行政手続きを超え、本質論で議論すべき問題だ」と強調し、泉川良範委員は「是正要求が引き起こす事態について判断する材料がまだ足りていない」と述べた。