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【名護】引きこもりの当事者や家族への支援を行う「サポーター」の養成研修が21日、名護市産業支援センターで開かれた。医師で和歌山県精神保健福祉センター所長の小野善郎さんが講演し、支援の出発点は相手のニーズを確かめ「本人が変わる手助けをすることだ」と当事者を尊重する重要性を強調した。
サポーター養成研修は、名護市を中心に引きこもり支援を行う福祉サービス事業所「フロンティア」(東邦治代表)が企画した。当事者の家族ら20人が参加した。
小野さんは「医師の診断でなく本人のニーズが出発点になる。診断を基にした支援は医師など専門家しか関われないが、本人のニーズであれば音楽や話し相手など幅広い人が関われる」とサポーターの必要性を挙げた。
その上で「家族の在り方に正解はない。当事者の価値観を尊重し、できないことではなく『できること』に注目してほしい」と強調。無理やり外に出すなどの「積極的支援」で、過去に民間施設で死亡事故が起きた例を挙げ、「そうしたリスクを排除し、地域が受容したり、人生設計を考えたりする『消極的支援』は住民にしかできない。支援過程でニーズが生まれた時に初めて積極支援を取り入れればいい」と訴えた。
サポーター養成研修は来年1月19日も行われる。参加無料。時間、会場の問い合わせはフロンティア(電話)0980(52)4848。