世界自然遺産 北部3村、西表島が暫定リスト記載へ


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 第3回奄美・琉球世界自然遺産候補地科学委員会(委員長・土屋誠琉球大学教授)が26日、那覇市内のホテルで開かれ、推薦候補地として奄美大島、徳之島、沖縄本島北部(国頭村、大宜味村、東村)、西表島を選定した。年明けにも国連教育科学文化機関(ユネスコ)の暫定一覧表に記載され、最短で2016年7月に登録記載の可否が決まる。

 環境省はユネスコ世界遺産センターへ15年2月までの推薦書提出を目指す。推薦書作成の中で同省や林野庁が連携し、登録の核となる特別保護地区などの決定、県とも協力した選定区域の国立公園指定に向けた作業を加速化させる。地主や林業者との調整、東、国頭両村にまたがる米軍北部訓練場の取り扱いも今後検討する。
 奄美と琉球を17に分けた地域から、絶滅の恐れがある固有種の生息状況や森林面積・率などを基準に評価し、4地区が選ばれた。
 奄美と琉球の候補地が共通して持つ顕著な普遍的価値として、大陸からの隔離の歴史が長く固有種が多いこと、湿潤な亜熱帯多雨林の発達、渓流帯に特異に分布した固有・希少植物の存在などが挙げられた。
英文へ→World Natural Heritage – Yambaru and Iriomote to go on World Natural Heritage prospective list