名護市長「絶対認めない」 意見反映なしを批判


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仲井真弘多知事の埋め立て承認に「市の意見が反映されていない」と批判する稲嶺進名護市長=27日午後、名護市大中

 【名護】名護市の稲嶺進市長は27日、仲井真弘多知事が米軍普天間飛行場の辺野古移設に向けた埋め立てを承認したことを受けて記者会見し、「(移設に反対する)民意とは違う。頭越しだ。名護市の意見は全く反映されていない」と知事判断に強く反発した。

 稲嶺市長には知事から午前11時5分、電話があり、承認が伝えられた。市長は「残念至極です」と話したという。市は同日、市長名で知事の承認に対する抗議文書を送付した。
 その上で稲嶺市長は「辺野古移設は絶対に認めるわけにはいかない」と移設に強く反対する考えをあらためて強調した。県外移設を公約に掲げてきた知事の承認に対し「県外移設を求めながら、承認の印鑑を押すというのは矛盾だ。筋が通らない」と指摘した。
 抗議文は知事の承認決定に対し、「知事の強い言葉を信じてきた県民を三度失意のどん底に突き落とした」と批判。「政府の(移設)強行に知事がくみした。市民の生命財産を預かる立場から到底受け入れられない」と強く抗議した。