バスケットボールの第48回県中学新人選手権大会最終日は29日、美東中学校で決勝までが行われ、男子は佐敷が53―41で高江洲に勝利して優勝した。女子は北谷が47―45でコザとの接戦を制して頂点に立った。
◆一丸 2点差逃げ切る/北谷
女子北谷が堅い守りで激戦を制した。コート全体で激しくプレッシャーを仕掛ければ、リング下では確実にリバウンドを拾ってコザの勢いを止め続けた。2点差で勝利を手にし、仲村奈々星主将は「最後はみんなが気持ちを出して戦っていた」と達成感をにじませた。
最後まで勝負の行方は分からなかった。第1クオーター(Q)は中距離から着実に得点するコザがリードを保ったが、第2Qに入ると北谷は謝敷玲花のミドルシュートで応戦した。前半を終えた時点で26―26の同点。第3Qに入っても互いに主導権を握れない時間が続いた。コザが3点弾でリードを奪えば、北谷は謝敷がバスケットカウントを決めて食らいついた。
試合時間残り30秒を切り、北谷のリードはわずか1点。タイムアウトの際に比嘉学コーチが出した指示は「5人でしっかり守ること」。慎重にボールを回しながら得点を狙う相手攻撃陣に対し、北谷の守備陣も冷静に立ち向かった。「相手オフェンスがどこにいるのか見ていた」という宮城優佳はペイントエリア付近でスチールを決めて相手の攻撃を止めた。
宮城は「ファウルが多くなっていたので間合いを取って守った」と振り返る。攻撃では要所で3点弾を決める活躍で、「みんながパスを回してくれたおかげ。優勝できて良かった」と喜んだ。(平安太一)
◆堅守速攻 持ち味存分 後半に逆転/佐敷
佐敷が足を使って高江洲を引き離した。3点リードで迎えた第4クオーター(Q)、堅守で相手のシュートミスを誘うと、リバウンドからの速い展開で得点を重ねた。
前半はインサイドを切り崩してくる高江洲を止めることができず、追い掛ける立場だった。與那嶺幹也主将は「ディフェンスは1対1でやられすぎた。チーム内のコミュニケーションも取れていなかった」と振り返る。第3Qから得意とする堅守と速攻に持ち込むことを意識し、「人よりは多く走れる」と語る親川玄がドライブを仕掛けて得点した。さらには與那嶺主将の3点弾や吉田龍太郎のインサイドで流れを引き寄せた。
與那嶺主将は「もっとディフェンスから流れをつくらないといけない」と課題を口にしながらも、「最後は持ち味を出せて良かった」と満足げに語った。
![](https://ryukyushimpo.jp/tachyon/legacy/uploads/img52c0d179cbd1b.jpg)
![](https://ryukyushimpo.jp/tachyon/legacy/uploads/img52c0d25661e11.jpg)