政治

辺野古移設、市長権限で作業停滞も 政府、予防線に必死

 名護市長選で米軍普天間飛行場の辺野古移設が最大の争点となる中、基地建設に伴う市長の権限に関心が集まっている。稲嶺進市長は「建設阻止へ権限を行使する」と述べているが、安倍政権は選挙結果にかかわらず建設強行の姿勢を見せる。政権幹部は「市長の権限はほとんどない」と吹聴しているが、過去には基地建設に関する国の調査申請を不許可にした事例もある。市長選の結果次第では作業の停滞が予想される。

 政府は仲井真弘多知事が辺野古埋め立てを承認したことを根拠に「知事が承認したので(選挙に)負けても進む。市長の権限はほとんどない」(政府高官)と予防線を張るのに必死だ。
 政府の埋め立て申請書などによると、基地建設に伴う市長の許可や協議が必要な主な手続きは(1)作業ヤード設置のための漁港使用許可(2)シュワブ内への水道敷設(3)資材搬入のための道路使用許可(4)飛行場施設への燃料タンク設置-などだとみられる。政府は埋め立てに向け仮設道路や海上ヤード設置、辺野古ダム周辺からの土砂採取、美謝川の水路切り替え工事を始めるが、資材などを置くための作業ヤードの設置や作業船を出すため、辺野古漁港を管理する市長の許可が必要だ。市が漁港使用を拒めば工事の着手は厳しくなる。
 キャンプ・シュワブに近い汀間漁港は過去にも政府が調査で使用したが、港の管理権は2012年3月末に県から市に移っている。
 防衛省は本年度中にも海底の地盤強度確認のボーリング調査に着手するが、過去には調査に対する市民の海上阻止行動が展開されており、強行すれば激しい抵抗も予想される。
 10年に市は、沖縄防衛局が出した辺野古沿岸部などでの現況調査に必要な申請を拒否。これに対し防衛局は行政不服審査法に基づく異議申し立てを行っており、市からは「今回もさまざまな手段を講ずるのではないか」との見方も出ている。(慶田城七瀬)



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