【ワシントン16日=島袋良太本紙特派員】米時間15日夜(日本時間16日昼)、米南部ジョージア州の陸軍飛行場でMH60ブラックホークヘリコプターが着陸に失敗して地上に激突し、乗員1人が死亡、2人が負傷した。
事故機は昨年8月に宜野座村のキャンプ・ハンセン内に墜落した嘉手納基地所属のHH60救難ヘリと同型。米軍ヘリはこのほか今月に入りバージニア州と英国で墜落事故を起こしており、計6人が死亡。いずれの事故機も同型機が在沖米軍基地に配備されている。また米南東部バージニア州の大西洋沖合で15日、海軍のFA18Eスーパーホーネット戦闘攻撃機が墜落した。FA18Eは日本では海軍厚木基地に配備され、普天間飛行場や嘉手納基地にもたびたび飛来する。
米主要メディアによるとMH60ヘリの事故は通常訓練から帰還する際に発生した。FA18の事故は15日午後2時ごろ、通常訓練の最中に発生した。操縦士1人が救助され、重体となっている。いずれも事故原因は16日段階で不明。米大手放送局ABCや英大手紙ガーディアンなどはヘリ事故を「墜落」と表現したが、米軍当局は事故を「ハードランディング(激しい衝撃を伴う着陸)」と表現している。
AP通信によると、米軍はこの表現について「機体は死者が出るほど激しく地上にたたきつけられたが、操縦士は『墜落状態』よりは制御を保っていた」と説明している。地元テレビ局は滑走路上に横たわる事故機の映像を報道した。