工事防音壁に絵 沖縄中央育成園入所・利用者ら


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4日間かけて完成させた防音壁の絵を前に笑顔を見せる沖縄中央育成園の入所者と利用者ら=9日、南風原町宮平

 【南風原】知的障がい児・者を支援する、南風原町宮平の社会福祉法人育成福祉会「沖縄中央育成園」の入所者や利用者らが昨年末、同園向かいで進められている宜野湾南風原線橋梁工事の防音壁画を完成させた。殺風景な工事現場に個性あふれる壁画が登場し、通行者を楽しませている。

 施工業者の日本ピーエス・大寛組特定建設工事共同企業体からの依頼を受け、同園のあおぞら荘、あさひ寮、生活支援センターの入所者、利用者らが昨年の12月24日から4日間かけて「合唱」をテーマに絵を描いた。
 背景に五線譜が描かれ、音符をかたどった円の中に園での楽しい生活や仲間との楽しい様子、好きなものなど各自が思い思いに色彩豊かに描いた。「ここにかようもの ここに住むもの 大好きなこの場所から届ける歌」というメッセージ入りで、高さ3メートル、幅8メートルの「大作」が完成した。
 壁画を依頼した日本ピーエス福岡支店技術施工部の河口慎也係長は「地元とのコミュニケーションを図る一環で、防音壁画をお願いした。工事現場のイメージを変え、通行者からも好評だ」と話した。
 絵を描いた上江洲菜摘さん(23)は「笑顔いっぱいの絵が描けて楽しかった」と笑顔を見せた。同園支援センターの與那城邦子課長は「入所者、利用者の一体感が生まれ、社会参加の機会になった」と話した。現場には近隣の保育園児が手掛けた絵も並んでいる。