国、方針変わらず　石破幹事長「厳粛に受け止める」

　【東京】米軍普天間飛行場の辺野古移設の是非が争点となった名護市長選の結果について１９日、安倍内閣の閣僚らは直接のコメントを控えた。だが政府・与党は、市長選の結果を受けても辺野古移設に向けた作業を進めていく方針は変わらないとしている。

　自民党の石破茂幹事長は「有権者の判断を厳粛に受け止め、引き続き沖縄県の振興と発展、基地の負担軽減に全力で取り組む」との談話を発表した。
　石破氏は談話で「告示日以降には日増しに市民の支持が高まり、現職を急速に追い上げたが、限られた時間の中で、あと一歩及ばない結果となった」とした。
　一方、自民党の河村建夫選対委員長は１９日、都内の宿舎で記者団に対し、「県連を挙げて候補を推薦した。知事の（埋め立て承認の）決断を受けた選挙戦で、このような結果になり非常に残念に思っている。厳粛に受け止める」と語った。
　河村氏は移設作業への影響について「一つの市民の判断ですから、それは尊重する」としながらも、「知事の判断に委ねられており、（辺野古移設の）政府の考え方と一致している。沖縄の基地負担軽減の第一歩だと位置付けており、その方針は変わらない」と述べ、市長選の結果に左右されず、移設作業を進める意向を示した。