八重山教科書 竹富の分離否定 県教委へ回答


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 【東京】八重山教科書採択問題で、県教育委員会(宮城奈々委員長)が文部科学省に採択地区の分割について見解を求めたことに対し、文科省は21日、「十分に教科書の調査研究が可能かなどを踏まえれば、八重山地区は一つの地区として設定すべきだ」と回答し、県教委の分割方針を否定した。

その上で「速やかに竹富町に対する是正の要求を行ってほしい」とあらためて求めた。
 文科省の「採択地区の設定単位を『市町村』に柔軟化する」とした教科書改革実行プランと今回の指導が矛盾するとの指摘については「市町村合併の進行によるもので、ご指摘の目的を有していない」として、統一の教科書を採択できないことを理由に採択地区を分割することは不可とした。
 また、2013年10月の是正要求の指示から3カ月以上経過していることを挙げ「大変遺憾だ」と指摘。県教委に対し「国が教科書を無償給付できない状態が継続していることは、制度の根幹に関わる問題だ」との認識を示した。