三線音楽の幅示す 安冨祖流朝一会が公演


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幕開けで斉唱する琉球古典安冨祖流音楽研究朝一会の会員ら=10日、浦添市の国立劇場おきなわ

 琉球古典安冨祖流音楽研究朝一会(照喜名朝一総帥)の公演「翔べ! うた三線」が10日、浦添市の国立劇場おきなわで開かれた。県文化振興会による県伝統芸能公演の一環。古典からバンド編成によるポップス調の曲まで、三線音楽の幅広さを示した。

 「渡りゾウ、早口説、道輪口説、安波節」斉唱で幕開け。続けて男女に分かれ、4種類の「こはでさ節」の比較演奏を披露した。
 朝一は「今風節」を、息子の朝國は「本花風節」を独唱。どちらも少しミスがあったというが、2人そろっての「二揚仲風節」はさすがの歌を聞かせた。
 20代の弟子たちによるバンド「あけぼのサウンド」は、「めんそーれー」「ちばりよー」など朝一の創作6曲を演奏した。いずれも旋律が耳に残る親しみやすい曲で、若者らしい勢いのある舞台を見せた。弟子たちも古典を継承するとともに、新たな名曲を生み出してほしいと感じた。