芭蕉布の武士装束も 大宜味で「今昔展」


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芭蕉布の貴重な着物など多数が展示されている会場を訪れる人たち=21日、大宜味村農村環境改善センター

 【大宜味】江戸期の武士装束を再現した貴重な着物など、芭蕉布で作られた着物110点を含む、資料250点が展示される「芭蕉布今昔展」(同実行委員会主催)が21日から大宜味村農村環境改善センターで始まった。入場無料、27日まで。

 展示は戦前、戦後、復帰後のコーナーに分かれ、芭蕉布の技術を継承してきた歴史が製品を通して分かる。東京学芸大が所蔵している江戸期のかみしもを再現した武士装束をはじめとする着物などが多数ある。
 琉球王朝時代の絵師・仲宗根〓山(しょうざん)が芭蕉布に描いた山水画、1712年刊の百科事典「倭漢三才図会」なども展示されている。展示品の中には直接手で触れることができる着物もある。
 実行委員長の平良美恵子さん(喜如嘉芭蕉布事業協同組合理事長)によると、沖縄では芭蕉布は普段着としてのイメージが強いが、江戸幕府に献上された芭蕉布は高級品として扱われた。
 平良さんは「きらびやかな芭蕉布の世界を見て、親しんでほしい」と話した。
 展示は午前10~午後6時。期間中は「体験コーナー」なども設けられる。問い合わせは実行委員会(電話)0980(44)3202。

※注:〓は山ヘンに「章」