仲井真知事、菅氏らと都内で密会 移設推進を確認


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仲井真弘多知事

 【東京】仲井真弘多知事が22日夜、都内のホテルで菅義偉官房長官、自民党の石破茂幹事長と密会していたことが分かった。政府関係者が明らかにした。石破氏らは政府が進める米軍普天間飛行場の移設先である名護市の市長選で移設に反対する稲嶺進市長が再選した結果にかかわらず、移設作業を推進する考えを仲井真知事に伝えた。

知事は基地負担の軽減を要請した。菅、石破両氏は23日、会談を認めたが、仲井真知事は同日午後、記者団に「会っていない」と答え、会談自体を認めなかった。政府側が認めていることについては「間違いじゃないか」と述べた。県は「誰とどこで会ったかも含めて公表できない」としている。
 会談で菅氏は仲井真知事が埋め立てを承認したことを挙げ「市の権限は限られており、移設を進めたい」と述べた。石破氏も「辺野古移設を進める党の方針に変わりはない」と述べ、知事に協力を求めた。
 石破氏は23日、「(移設を)どう着実に進め、どう県民に理解を深めていくかという話をした」と国会内で記者団に説明した。
 知事の任期が12月に迫り、移設問題が再び争点となる可能性のある県知事選の対応などについても意見交換したとみられる。
 知事は22日、基地負担の軽減に関する要請や年末に入院した病院へのお礼などのために上京。県が報道機関に出した22日の知事日程は「終日事務調整」となっていた。知事は23日に沖縄に戻った。菅氏は23日午後の記者会見で会談を認めたが、内容については「仲井真氏が来られたので、会ったということだ」と述べるにとどめた。