フィリピン被災地 県内美容関係者ら支援


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フィリピンでの活動を振り返る(右から)嘉数義成さん、ミランダさん、マニラでのショーに参加したジュエリーデザイナーの新里清明さん、モデルの下地あいのさん=2013年12月15日、北谷町港の美容室「M+」

 昨年、台風30号で甚大な被害を受けたフィリピンを支援するため、県内の美容・ファッション関係者24人が首都マニラで12月7日にファッションイベントを開催し、その2日後にレイテ島タクロバンへ救援物資を届けた。

被災地入りした北谷町の美容室「M+(エムプラス)」代表のミランダさん(37)は「被災地の人々の前向きな姿に心を打たれた。今後も活動を継続する」と思いを語った。
 ミランダさんに同行したのは、服飾ブランド「LEQUIO(レキオ)」代表の嘉数義成さん(29)、アシスタントの金城寛さん(29)。現地で慈善活動を続ける地元医師の助けも借りた。
 以前からマニラでのイベントを企画しており、フィリピン行きは決まっていた。台風で甚大な被害を受けたことを知り、昨年11月半ばから県内で募金箱の設置場所を募った。約40店舗が協力、3週間で71万2569円が集まった。ビタミン剤、ワクチン、食糧などをマニラで調達し、フィリピン海軍の協力を得てタクロバンの医療施設へ届けた。
 地元の住民から「被災後2週間は物資が来ず、何も満足に食べずに耐えて待つだけだった」との声も聞いた。一方で、復興に向けて前向きな市民の姿も目立っていたという。ミランダさんは「街中に『がんばろう』『前向きに』といったメッセージが多く貼られ、人々はクリスマスソングを歌っていた。地域に活気がないと復興が遅れる。人間の強さが見えた」と話す。嘉数さんも「日本で思われているような暗いイメージばかりではない」と語った。
 ことしいっぱい活動を続ける。3月には、県内でチャリティーイベントを予定している。(長浜良起)