豚感染症 豚舎や車、消毒徹底を 県、予防呼び掛け


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 「豚流行性下痢(PED)」の発生が昨年10月から今月にかけて県内で確認されていることについて、県は豚舎などの消毒徹底を呼び掛けている。現在は運搬車両などが共通する農家で発生が確認されており、他農家への感染拡大を食い止める狙いだ。

これまでに本島中南部の3農家で233頭が発症し、そのうちの75頭が死んだ。
 県によると、汚物を通じた経口感染で、基本的な消毒管理で感染を防げる。  PEDの感染が最初に確認されたのは本島中部の繁殖農家。9月2~4日に母豚2頭と哺乳豚155頭にPEDの特徴である下痢と嘔吐(おうと)があった。哺乳豚75頭の死を確認し、10月1日にPEDと診断した。
 2件目は今月10日に本島中部の繁殖農家から通報があり、58頭が感染。3件目は本島南部の肥育農家から20日に通報があり、20頭が感染した。どちらも死んだ例はない。1件目と2件目は同じ運搬車両と肥育農場を使用。3件目で感染した豚は2件目の繁殖農家から仕入れ、感染に関連性がみられる。
 県の担当者は「関連農家から広げないことが必要だ。長靴や運搬車両の消毒を徹底してほしい」と話している。