性暴力被害者を医療や司法面から1カ所で支援する「ワンストップ支援センター」について、県は2014年度予算に約2800万円を計上し、拠点病院をうるま市の県立中部病院とする。一括交付金を活用し、3年間の実証事業としてスタートする。
24時間365日対応型の「ワンストップ支援センター」を14年度後半にも開設する。
県平和・男女共同参画課は「当面は暫定的に病院の近隣に一室を借りる。将来は病院内への設置を考えているが、施設増設の財源がまだ確保できていない」としている。
医療スタッフについては、県医師会から輪番制で医師を派遣する方向で調整している。病院と被害者の橋渡し役となるコーディネーターや相談員を取りまとめる運営主体は外部の民間団体に委託する予定で、これから選定する。4月以降、相談員の養成・研修を行う。運営マニュアルなどを策定する作業部会を設け、開設準備を進める。
県立中部病院の松本廣嗣院長は「病院内にスペースがなく、被害者の保護などを考えると施設の増設が必要になると思う。中部病院は場所を提供し、医師については、医師会と連携していく予定だ」と話している。
「ワンストップ支援センター」の設置は、県の「女性のためのセーフティーネット実証事業」に位置付けられ、DV防止対策事業や性暴力防止の啓発事業も含めて予算化している。