琉球新報社 
沖縄防衛局は８日までに、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた埋め立て申請書や環境影響評価書に関し、日本語版（全文）と英訳版（抜粋）を米海兵隊へ提供した。だが英訳版にはジュゴンの食跡図などがなく、市民団体などは米側への情報伝達が不十分だと疑問視している。
海兵隊への文書提供は、沖縄・生物多様性市民ネットワークなど６団体が６日に行った要請で防衛局側が説明した。
市民団体が申請書や評価書の情報を日米両政府間でどう共有しているのかと尋ねたのに対し、防衛局は英訳版などの提出後、米側から内容について「問い合わせはない」と説明した。
県が辺野古の埋め立て申請を審査していた昨年、外来生物対策やジュゴン保全策などに関して同局と４回にわたって交わしたやり取りの内容などは米側に提供してないという。
要請後、沖縄・生物多様性市民ネットワークの吉川秀樹氏は「英訳版はジュゴンについては文字情報だけで、食跡の地図や回遊ルートなどは示されておらず、問題だ」と指摘した。
英文へ→English translation of environmental assessment report submitted to Marine Corps lacks information on dugongs
